オリオン・エンジニアドカーボンズ社 -Orion Engineered Carbons社- の紹介

オリオン・エンジニアドカーボンズ社 -Orion Engineered Carbons社- の紹介

ゴム配合剤

◇オリオン・エンジニアドカーボンズ社とは

オリオン・エンジニアドカーボンズ社(オリオン社)は、グローバルにカーボンブラックの製造を行う化学メーカーです。

世界屈指の規模のカーボンブラックサプライヤーであり、様々な製法で高機能なカーボンブラックをゴムや樹脂に充填剤、塗料用途に販売しています。同社のカーボンブラック事業は過去には独デグッサ(Degussa)や独エボニック社(Evonik)を経て、2011年に誕生し、2014年にニューヨーク証券取引所に上場しました。本記事では、オリオン社の歴史と、オリオン社が作る高機能なカーボンブラックについて紹介します。

 

◇オリオン・エンジニアドカーボンズ社の歴史

オリオン・エンジニアドカーボンズ社(オリオン社)の歴史は160年前に遡ります。1862年ドイツの実業家アウグスト・ヴェゲリンは、ケルンの中心部にカーボンブラックの製造会社アウグスト・ヴェゲリンAGを設立しました。1895年には、現在も工場が残るカルシューレンに工場を移転しました。

1930年代にドイツの総合化学メーカー・デグッサ社(Degussa)がアウグスト・ヴェゲリンAGを買収、世界中にカーボンブラック事業を拡大しました。

その後、1999年にLG化学とタイヤ大手であるコンチネンタル社の合弁であるKOREA CONTINENTAL CARBON社(旧Luck Continental社)、2002年にはHuber社らの米国事業を買収することで、アジアと北米のマーケットへの事業を拡大しました。

2007年にはEvonikDegussa Engineered Carbons LLCを完全に所有するようになりました。Evonik2010年にカーボンブラック事業を分社化した後、カーボンブラック部門は2011年にEvonikからOrion Engineered Carbonsとして独立しました

2014年からは、Orion Engineered Carbonsの株式がニューヨーク証券取引所で取引されています。2018年にはフランスのアセチレンブラック製造業者SN2Aを買収し、バッテリー市場といった高付加価値品へも事業展開をしております。

 

 

◇高付加価値なカーボンブラック

・低グリッド製品群(Purex)

カーボンブラックをゴムに入れる目的は、補強性を得る為です。その為、タイヤ等の補強性を求める用途には、細かいカーボンブラックが用いられます。一方で、カーボンブラックの製造時、微細なコークス粒や設備由来のかけらにより、目的粒度より大きい粒子が混入することがあります。これらはグリッドとして、カーボンブラック本来の補強性を下げる悪影響を与えることがあります。

オリオン社のカーボンブラックの特徴は、低グリッドであることを特長とします。

 

・アセチレンブラック

ゴムに導電性を持たせるためにカーボンブラックを用いることがあります。一般的なカーボンブラック対し、アセチレンブラックの導電率は非常に高い導電性を持ちます。

 

 

・環境対応型カーボンブラック

昨今の持続可能な社会への要求の高まりの中で、材料の製造に伴う温室効果ガスの排出抑制が求められています。一般的なカーボンブラックの製造工程では、石化由来の天然資源を用い、また、大量のエネルギーを消費します。

一方で、オリオン社は、主に3つのアプローチで、サステナブルなカーボンブラックの実現を考えています。

ECORAX®Nature

ECORAX®Cicular

ECORAX®RB Plus

 詳細は、下記の記事で紹介します。

オリオン・エンジニアドカーボンズ社 環境対応型カーボンブラックECORAXの紹介

 

以上、オリオン・エンジニアドカーボンズ社の紹介でした。

 

◇最後に

三洋貿易はオリオン・エンジニアドカーボンズ社のゴム用途カーボンの代理店です。

必要情報等ございましたら、三洋貿易にお問い合わせください。

 

下記リンクよりお問い合わせ可能です。

カーボンブラック(Corax, Purex, Durex, Printex, Acetylene Black)

 

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