新規天然ゴム由来材料 Therpol (樹脂改質/相溶化材/構造材料)

新規天然ゴム由来材料 Therpol (樹脂改質/相溶化材/構造材料)

ゴム配合剤

Therpol(ターポール)は、天然ゴムの原産国であると言われるブラジルで発明された新規材料です。

Therpolの原料の一部は天然ゴムの為、環境に優しい材料です。Therpolの使い方は、樹脂改質剤、②相溶化材構造材料としての直接利用の3種類があります。

 

①樹脂改質剤 

Therpolは汎用性をはじめ多くの樹脂に相溶可能な天然ゴム由来の材料です。で詳細を述べますが、天然ゴムとしての化学組成を維持しつつ、添加物によって、様々な樹脂に混合可能です。低極性汎用樹脂PEから高極性汎用樹脂塩ビといった広い領域の汎用性樹脂に添加することで衝撃吸収材として機能します。

また、Therpolはガラス転移温度が低いことから、耐寒性を高める為にも用いられます。

 

②相溶化材

 リサイクルには、熱源として利用するサーマルリサイクル、分子レベル・原子レベルでの分解をするケミカルリサイクル、そして材料を同一の化学組成のまま利用するマテリアルリサイクルの3種類が知られています。

3種のリサイクルのうち、マテリアルリサイクルが最もサステナビリティの実現の近道であると言われていますが、一方で、マテリアルリサイクルには、多くの課題があります。

一度使用された樹脂は劣化により、バージン品に比べて強度が劣りやすいことが知られています。さらに、集められた廃棄物が単一のポリマーで無いことで、リサイクルが困難なことも起こります。

 先述の通り、Therpolは汎用性をはじめ多くの樹脂に混ざります。

複数のポリマーを混ぜるバインダーとして機能することが可能です。

また、リサイクルされたポリマーが劣化の為にマテリアルリサイクルが困難な場合でも、

Therpolを混ぜることで、単なるバインダーとしての効果にのみならず、衝撃吸収性を付与することが可能です。

さらに、Therpolが混合可能な材料は樹脂だけではありません。天然繊維や無機フィラー、変わり種ではリサイクルされたジーンズ屑と混合した例があります。

 

③構造材料

通常の天然ゴムは、加硫をすることで、熱硬化の上で、材料として利用されます。対して、Therpolは未加硫の天然ゴム由来でありながら、常温では構造材料として十分な機械的強度を持った高分子材料です。Therpolは温度をかけることで再成型が可能な熱可塑性構造材料です。

 

Therpolは近年発明された材料でありながら、世界中では多くの採用実績があり、その中ではアパレルブランド、スポーツブランドを含みます。

Therpol の製品紹介ページ

天然ゴム由来 樹脂改質剤

 

目次