熱可塑性エラストマー(ハイブラー)
〈ハイブラー〉は、ポリスチレンのハードブロックと、ビニル-ポリジエンのソフトブロックで構成される、ユニークなトリブロック共重合体です。室温領域にガラス転移温度(Tg)あるいはtanδの吸収がある銘柄は、室温領域において高い制振性能を発揮します。
軟質塩ビとは異なり、〈ハイブラー〉とポリプロピレンから製造された製品は可塑剤を使用していないため、サプライチェーン全体の環境負荷を低減することができます。柔軟性に富むスチレン系ブロック共重合体である〈ハイブラー〉は、フィルム、チューブ、射出成形など、さまざまな形態に加工可能です。
〈ハイブラー〉には、水添系銘柄と、未水添系銘柄があります。〈ハイブラー〉の水添系銘柄は、ポリプロピレンとの相容性に優れているため、透明性に優れた柔軟なコンパウンドを与えます。
グレード一覧
未水添系銘柄
銘柄 |
タイプ |
スチレン含有 |
Tg |
MFR |
溶液粘度 トルエン溶液30℃ |
形状 |
硬度 (Type A) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
190°C, 2.16 kg (g/10min) |
230°C, 2.16 kg (g/10min) |
15wt% 20wt% 30wt% (mPa•s) (mPa•s) (mPa•s) |
||||||
5125 |
ビニルSIS |
20 |
-13 |
4 |
– |
– 100 650 |
ペレット |
60 |
5127 |
ビニルSIS |
20 |
8 |
5 |
– |
540 |
ペレット |
84 |
<ハイブラー>は、ポリスチレンのハードブロックとビニル–ポリジエンのソフトブロックからなる、独自開発のブロック共重合体です。
室温領域にガラス転移温度があるため、この温度領域において高い制振性能を発揮します。
この制振性能を活かし、制振用発泡シーラントやスポーツ用品にも使用されています。その他の想定用途例として、電子部品、建材、家電製品、自動車部品、粘接着剤、コーティング剤、シーリング材等があります。
水添系銘柄
銘柄
|
タイプ |
スチレン含有 |
Tg |
MFR |
溶液粘度
トルエン溶液30℃ |
形状 |
硬度 (Type A) |
|
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
190°C, 2.16 kg (g/10min) |
230°C, 2.16 kg (g/10min) |
15wt% 20wt% 30wt%
(mPa•s) (mPa•s) (mPa•s) |
||||||
7125F |
ビニルSEPS |
20 |
-15 |
0.7 |
4 |
– 55 350 |
ペレット |
64 |
7311F |
ビニルSEEPS |
12 |
-32 |
0.5 |
2 |
90 240 – |
ペレット |
41 |
<ハイブラー>には水添系銘柄(7000-シリーズ)と未水添系銘柄(5000-シリーズ)があります。特に水添系銘柄は、耐熱性、耐候性に優れます。また、ポリプロピレンとの相容性が良好で、これらのブレンド物は透明性に優れ、適度な柔軟性を有する材料になります。軟質塩ビと異なり、可塑剤を含まないエコフレンドリーな柔軟材料として、フィルム、シート、チューブなどに使用されています。
特徴
サプライヤー Web Site
製品カタログ
カタログショートカット
〈ハイブラー〉は、広い温度範囲で高い制振性能を発揮します。その高い制振性により、〈ハイブラー〉はスポーツ用品や靴の衝撃吸収材や、防音性に優れる発泡シーラントに適用できます。その他の用途としては、電子部品、医療用フィルムやチューブ、接着剤、コーティング剤、耳栓、自動車用部品、建築建材部品などがあります。
〈ハイブラー〉の各銘柄は、分子量としては中分子量です。ポリプロピレンとの優れた相容性を活かして、水添系銘柄が医療用によく使われています。
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